緩和ケア研修会で在宅緩和ケアについて語ってきました

2019年9月22日 日曜日.

大阪南医療センターで行われた「第11回南河内二次医療圏 緩和ケア研修会」に講師として参加しました.個人的には,講師として参加する20回目の研修会となりました.

 

2007年に「がん対策基本法」に基づいて策定された「がん対策推進基本計画」の中で,すべてのがん診療に携わる医師が研修等により,緩和ケアについての基本的な知識を習得することが目標として掲げられ,がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会の開催指針が健康局長通知として出されました.

この指針に基づいて全国の病院で行われている研修会は,PEACE(ピース)研修会とも呼ばれています.

 

第11回という数字が物語るように,今年で11年目となります.

 

昨年までは,講義やロールプレイ,グループディスカッションなど豊富な内容を,二日間缶詰状態でミッチリと行う,受講者にとっても主催者としても非常にタフな研修会でした.

朝から始まり,終了は日が暮れてから.さらに翌日も朝から夜まで.研修会の翌日は「腑抜け」もしくは「ピース・ハイ」と呼ぶ異常なハイテンションとなっていました.

今年からは講義の部分が,e-Learningというかたちでネット上で事前学習をしたうえで,1日だけ集合し,ロールプレイやグループワークを行う形式に変更されました.

 

チョー,楽

 

チョーは言い過ぎかもしれませんが,体力的に非常に楽です.もちろん受講者の負担も.

 

2日間の集合研修を行っていたときの,とても参考になった各講師のこぼれ話や行間の話が聞けないこと,テキストが印刷できないe-Learningの学習効果には疑問が残りますが,毎回アンケートで「2日は長い」「短くできないか」と要望があったことを考えると,この形が正解なのかもしれませんね.

 

研修会での私の担当モジュールは「療養場所の選択と地域連携」でした.膵がんの患者さんが自宅で療養するための問題点や方針を,グループで話し会う内容です.

これまでも病院勤務医の立場でこのモジュールを担当したことがありますが,今回は本職「在宅医」として,講義を行いました.

 

「家に帰れない患者はいない」

 

私自身在宅医ですが在宅原理主義者ではないので,すべての患者さんを自宅に帰すことが正解とは思いませんが,少なくとも自宅での療養を希望されているのなら,一度は検討をしてみるべきだと思います.

ついつい熱くなってしまったので,何を話したか忘れてしまいましたが,想いは表現できたかと思います.

 

20名の受講生の皆さんが全員無事修了することができ,講師としても大変うれしいです.

 

講師(ファシリテーター)の先生方,大阪南医療センター緩和ケアサポートチームの皆様,陰で支えていただきました事務職の方々,お疲れ様でした.

いつものようにお揃いのポロシャツを着ての記念撮影です.

 

上島先生の気遣い,サイコーです.

 

 

2018年の記事です.

関係者の皆様に感謝します.第10回大阪南医療センター緩和ケア研修.