心臓弁膜症のお勉強

 心臓弁膜症の勉強会に参加してきました.

 新型コロナウイルス感染が落ち着きつつあることもあって、久しぶりに集合しての勉強会でした.とはいうものの、だだっ広いコンベンションホールの真ん中に、コの字型に配置されたテーブルで、プーチンばりに離れた距離で座席が用意されていました.まだまだコロナ前の様には戻れませんね.

 座談会の内容は、大動脈弁狭窄症に対する、経カテーテル的大動脈弁置換術、通称 TAVI に関する話題でした.私は元消化器外科医ですが、大学の医局が胸部外科であったこともあり、研修医時代には開心術である大動脈弁置換術の立ち会い、術後管理に携わった経験があります.術後のICU管理、辛かったなぁ〜.もう20年前のことになりますが・・・.歳をとりました・・・. 

 そんな良い思い出のない大動脈弁狭窄症の治療ですが、医学の進歩はすごい! あの大動脈弁置換術と同等以上の治療が、心臓を切り開くことなく、血管カテーテルを用いて、わずか30分足らずでできてしまう! 

 消化器外科分野で、腹腔鏡やダビンチに代表されるロボット支援手術が普及してきていること以上のインパクトです.

 ご講演をいただいた水谷先生ですが、The 循環器内科医、という感じで、とてもスマート.難しい内容を、クリアカットに説明していただき、理解が深まりました.物腰も柔らかいし、情熱をもって治療にあたっているし、好印象です.

 在宅緩和ケアを行っていますが、実際TAVI後の患者さん、結構いらっしゃいます.これまで約150名のがん患者さんを自宅で看取ってきましたが、4名ほど、TAVI後の方がいました.割合として約2%です.実際にどんな治療が行われ、何に注意が必要か、抗血栓療法の実際など、大変勉強になりました.

 お誘いいただきました水谷先生、エドワーズライフサイエンス株式会社の皆様、ありがとうございました.

 水谷先生は大阪市立大学のバスケ部だったとのこと.私は福井大学のバスケ部で、毎年交流戦を行っていた間がらです.学年が7つ違うため、入れ違いとなり実際にお目にかかったことはありませんが、世間は狭く、どこで繋がりがあるかわかりませんね.品行方正に生きたいと思います.