情熱大陸を見た感想
2019年3月24日,湘南鎌倉総合病院の救急部センター長である山上先生が出演した「情熱大陸」を見ました.
「絶対に断らない男」
かっこよかったですね〜. 立派です.
彼の現在の姿に,先輩として如何程も影響を与えていないことが残念です・・・.
さて,番組を見て印象に残った点を,今後振り返ってみるために備忘録として書き留めておきます.
1.看護師さんの言葉
「山上先生がやりたいことをできる環境を,作ってあげたい」
いい言葉ですね.
自院のスタッフにはもちろん,関係する訪看ステーションや薬局,ケアマネージャーや市の福祉担当者など,たにしまクリニックに関わる全ての方に,
「たにしまクリニックがやりたいことをできる環境を作ってあげたい」
と言っていただけるよう,頑張らなければなりません.
すげーな,山ちゃん.相当,頑張ったんやのぉ〜
2.高齢患者の救急医療
番組のようにトイレで倒れていたところを発見され,心肺蘇生が行なわれながら救急搬送されてくる高齢者.
医学的には心肺蘇生を行うべきではありますが,本人は本当に望んでいたのだろうか? 何歳なら心肺蘇生をして,何歳以上だからしない.心肺蘇生をした方が幸せだったのだろうか? 逆に何もしないことで死なせてしまった,これでいいのだろうか?
山ちゃんも言っていたように「葛藤」が生まれます.
本人の意思が確認できれば,もしくは代理決定者がいれば.
誰しも平等にやってくる死について,ACP(Advanced Care Planning)や人生会議と呼ばれる活動を通じて,常日頃から考え,意思表示をしておくことが重要です.
我々在宅医や家庭医,かかりつけ医が真剣に取り組まなくてはならない課題です.
3.シフト制
勤務時間が終われば家に帰って休息をとる.オンとオフをしっかりと切り替え,フレッシュな状態で診療を行えるよう,シフト制を構築した.
私は,開院当初は一人オンコール状態で,24時間365日働こうと思っていますが,体力的にも精神的にも長く続けることは困難だと思います.
寝不足等で,私のパフォーマンスが下がったら,提供する医療の質が低下します.
私が倒れたら,私が診ている患者さんとその家族の行き場がなくなりますし,従業員やその家族に迷惑がかかります.
一刻も早く経営を安定させ,潤沢な人員を雇い入れ,永続的に医療を提供できる環境を作らなければならないと思います.
4.職場に笑いを
ヒゲの似合う男になる必要はありませんが(実は私もヒゲが似合っていると言われたことがあります),常にユーモアの精神は持ち続けたいと思います.
「在宅介護」
なんか暗いイメージを持つ方が多いかもしれませんが,ユーモアを交えて,笑いの絶えない明るい在宅療養を提供したいと思います.
まとめ
たった30分のTV番組でしたが,いまの自分にとって示唆に富む内容でした.
山ちゃん「Good Job!!」
私も将来情熱大陸に・・・と大それたことは望みませんが,クリニックの理念である「在宅医療を受ける患者さんと家族の満足度を最大化」できるように,チームたにしまを引っ張っていきたいと思います.
でも,学級新聞ぐらいには載せて欲しいな・・・.
もうええわ.