「第44回泉州こころ」 でお勉強

2020年1月25日 「第44回泉州こころ」でお勉強をしてきました.

この「泉州こころ」は,正式名称「泉州緩和医療懇話会こころ」が示すとおり,泉州地域(堺市南部)を中心とした緩和医療の勉強会です.

 

この勉強会の面白いところは,病院の緩和ケア関係者だけではなく,訪看ステーションやケアマネージャー,開業医,調剤薬局など,地域医療・介護を担う多職種が集い,緩和ケアの困難例を提示して,皆でディスカッションを行う形式をとっている点です.

 

個人情報のため詳細は記載できませんが,認知症の妻をもつ終末期がん患者の在宅療養をどのように支えたら良かったのか?について,ディスカッションを行いました.

 

結果が分かっていても,正解や答えがでない.

 

日常診療では,一筋縄ではいかない難しい症例に対して,悩み,苦労しながらその都度ベスト・ベターと思われる判断・決断をしていくわけですが,結果的に判断が正解だったのか? もっと良い方向に向かわせられたのではないか?皆さん自問自答しているんだなぁ.

 

ディスカッションでは自分とは違う職種の方の考え方や,当事者とは違った観点からのアプローチなど,大変参考になりました.

 

この会に参加して毎回思うのですが,参加者の方々皆,一生懸命です.自分だったらどうするか? 他の人は何を考えているのか? 学ぶ意欲の高さに,感心します.

44回まで続いているのも納得です.

 

 

今回の症例検討を通じて,在宅緩和ケアチームにおいての在宅医の役割について改めて考えさせられました.

 

「在宅医は在宅緩和ケアチームのリーダーたるべき」

 

それは,自分が前面に出て全て対応することでも,トップダウンで指示を出すことでも,自分の考えを押しつけて従わせるということでもありません.

 

患者や家族の希望にそった医療を提供するために,チーム員の職業や個性を活かせるようコーディネーターとしての役割を担いながらも,最終的な決断や重要な場面での話し合いなどは,リーダーとして,逃げずに責任を持って取り組む.

 

しんどことを逃げずにできる在宅緩和ケア医になりたいと思います.