第14回中河内緩和ケアカンファレンス
昨日,中河内緩和ケアカンファレンスに参加してきました.
中河内医療圏は,東大阪市,八尾市,柏原市の3市で構成され,人口は84万人(2015年国勢調査)を抱える医療圏です.
ちなみに,私が住む富田林市,勤務先の大阪南医療センターがある河内長野市,クリニックを開く予定の大阪狭山市は,南河内二次医療圏に含まれています.南河内医療圏の人口は約61万人となっています.
私は南河内を拠点としていますが,八尾徳州会外科の垣本先生や,がん性疼痛認定看護師の松本師長からお誘いを受け,また今後しばらくの間,東大阪市のかわべクリニックでお世話になるということもあり,中河内緩和ケアカンファレンスが開かれる市立東大阪医療センターへ出かけました.
在宅緩和ケアにおける多職種連携
今回のカンファレンスのメインテーマは「在宅緩和ケアにおける多職種連携」.
多職種連携はよく耳にする言葉ですが,在宅を支えるためにどんな職業,業者があり,実際にどのような活動をされているのか? 皆さんはご存じですか?
ここでぶっちゃけますと,PEACE研修会で地域連携・療養場所の選択のモジュールを担当したことはありますが,実際には人に教えられるほどの知識を持ち合わせいませんでした.
今回の勉強会は,ある一人のがん患者さんを看取るまでに関わりをもった事業所が,自分たちの仕事について紹介をしていくという内容でした.
- 居宅介護支援
- 訪問看護ステーション
- 訪問介護ステーション
- 訪問リハビリ
- 福祉用具のレンタル業者
- 通所介護
- 訪問入浴
- コミュニティーソーシャルワーカー
- 薬局
取り上げられただけでも,これだけの職種が関わっています.
課題
多職種がそれぞれの専門性を持ちより協力しあって,患者さんを支えるのですが,在宅での多職種連携の課題も見えました.
それぞれが独立した職種であり,事業所です.
病院に入院中であれば,NSTや緩和ケアチームなど多職種が一同に介して回診(ラウンド)を行っていますが,在宅では難しい.
また,患者さんの情報がそれぞれの職種,事業所でバラバラに保管され,一元的に統合管理する事が難しい.
ICTやSNSなどのツールが発達してきているとはいえ,なかなか完璧な物は無いようです.
このあたりの課題にも取り組んでいかなければならないと思いました.
まとめ
多職種が,それぞれの専門性を持ち寄ってそれぞれの能力を発揮することの重要性は,入院に限った事ではありません.
しかし,それぞれ独立した事業所である故,チームとして活動したり,情報を共有したいりすることが難しいという課題がみえました.
次回は12月20日 八尾徳州会総合病院で行われるようです.
それにしても松本師長さん,話上手ですね.